富山放浪記〜立山登頂3015〜


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日本三霊山はご存じだろうか。
富士山、白山、立山である。
その内の一つ、富山県の立山(3015m)に登頂修行したのでお伝えしたい。

 

 

・立山:飛騨山脈(北アルプス)北部の立山連峰に位置する山で、雄山(おやま、標高3,003 m)、
大汝山(おおなんじやま、標高3,015 m)、富士ノ折立(ふじのおりたて、標高2,999 m)の
3つの峰の総称である。
近くには紅白歌合戦で中島みゆきが歌った(古くてすみません)黒部ダムもある。
 
・気候:8月で10℃〜20℃程度なので肌寒い。長袖は必要。
 
・装備:帽子・グラサン・長袖・登山用長ズボン・登山用靴・ストック・手袋他(推奨)
 
・費用:富山駅前〜室堂直行バスで往復5700円(要予約)
http://www.chitetsu.co.jp/?page_id=741#murodou

 

 

立山登山・・・これは20年以上もあたため続けた修行イベントである。
実は小学生の時に一度登っていたのだ。
この記憶は今でも鮮明に覚えている。喘ぎながら登った立山登山。
とにかく辛かった記憶と雄山に到達したときの達成感が未だ色あせることはない。
この雄山、実は3003mで厳密には頂上ではないのだ。
当初は知らなかったからずっと登頂したものと思い込んでいた。
だが、頂上は大汝山の3015mだったのである。

 

 

このことは昨年読んだ「山登りはじめました」で知った。笑

 

 

漫画で笑いながら読めるし、登山入門にオススメ。
ビギナーに登山の魅力をほんわかと伝えてくれる。

 

ということで頂点と思い込んでいた雄山が実は大汝山だったということで
今年の夏ついに再挑戦するチャンスが巡ってきたのだ。
約20年ぶりの挑戦ということで数日前から、
心と体は燃え上がってHighになる。

 

 

小学生で登ったくらいだし、天気もよさそうだしと、たかをくくって、
超軽装備(帽子無・ポロシャツ・ジーンズ・ランニングシューズ)で挑むことに。
これが後々になって大変後悔することになる・・・。

 

 

06:30 2013/8/14 4時半起きで準備して富山駅前のバス乗り場にGO! マジ眠い。
    事前予約すればなんと富山駅前から立山の室堂までバスで2時間半で直行できるのだ。
    バスは満員。みんな大きなリュックを担いでいる。やはり軽装すぎて浮く。
     ・・・
     爆睡。
     ・・・

 

 

 

09:00 室堂到着。2450m地点。硫黄の臭いがプンプンする。懐かしい。
    腹が減ったので肉巻きおにぎりを食べて準備を整える。

 

 

09:30 登頂目指して室堂を出発。約550mを上ることになる。
    天気は快晴。太陽が当たれば少々暑いくらいだ。
    風が吹けばとても心地いい。空気も澄んでいて深呼吸すればさらに気持ちいい。
    ちなみに室堂エリアは地獄谷など見どころ満載なので時間があるときは、
    是非探索してみて欲しい。

 

 

 

 
 
    おさらいだが、今回のコースは、室堂〜一の越〜雄山〜大汝山の往復。
    難関は一の越〜雄山への岩山コース。落石注意。よそ見厳禁。

 

 

    一の越目指してサクサク歩いてゆく。
    ここの辺は道がある程度舗装されているのでまだまだ楽ちん。足取りは軽い。

 

 

 

    だんだんと道も険しく、急になってくる。
    途中雪道も。雪は久しぶりだ。冷気を感じながら進む。
 
 

 

    上を見上げると万里の長城を想起させる。先はまだまだ長い。
    ラジオを聞いている人がちらほら。何かと思えば甲子園中継のようだ。
    富山第一が秋田に初出場初勝利したようだ☆高度と共にテンションが上がる。

 

 

 

10:30 小休憩を入れつつ、一の越に到着。2700m。
    運動不足がたたって、息はかなり上がっている。空気が薄いせいもあるだろう。
    もうかなりの満足感。景色も絶景。DoCoMoの携帯電波は入らず。

 

 

 

    ここからが難関の雄山アタック。基本ごつごつした岩道を上っていく。
    見上げるとちょっと鬱になる。はぁ。ここで帰りたい。

 

 

 

10:45 雄山アタック開始。お盆の時期もあってかなりの人だ。
    富士山みたいな行列。その分休みながら登れるというもの。
    休憩して体力回復した分最初の足取りは軽いがさすがにすぐばててきた。
    下を見下ろすと・・・。ひぃ〜〜〜〜〜。見ない方が幸せだった。

 

 

 

    上を見上げると・・・。はぁ〜〜〜〜〜。先はまだまだ長い。
    ・反省@:ランニングシューズで底が柔らかいせいかとにかく岩の道を歩くのが痛い。
          やはり登山用の靴を用意すべきだった。帰りに分かるが特に下山がつらい。
    よく見ると小さな小学生でもせっせと登っている。
    登山慣れしてそうな格好の老人の方も多い。
    なかには子供を担いで登っていくツワモノもいる。
    それを見て自分を奮い立たせる。基本負けず嫌いだから。

 

 

    途中で休憩。あぁ絶景かな。出発点の室堂がミニチュアのようだ。

 

 

    足場が不安定なので中には足をかけると動く岩も多い。
    落石すると下の登山者の命にも関わるので危なそうな岩は足で状態を
    確かめながら登る。
    ・反省Aジーンズなので大股で岩を登るのがつらい。柔らかいズボンがよかった。
    ・反省B岩を手で掴みながら登る方が安定するので手袋があった方がよかった。
    ・反省C体力勝負になってくるとやはりストックがあった方がよかった。
 
 

 

    なんてことを考えながら、ひたすら登り続ける。もはや上しか見えない。
    そしてついに雄山が見えてきた。もうすぐだ!ココロオドル♪

 

 

12:00 雄山到着。3003m。この感覚いつ以来だろうか。久々の達成感。
    混んでいたこともあり、室堂出発から2時間半経過。
    DoCoMoのLTEが繋がってビックリする。嬉しいような悲しいような。

 

 

 

 

    雄山神社で参拝。大人500円。鈴つきのお守り等ゲット。
    みんなこのお守りをリュックに縛り付けて下っていくようだ。

 

 

    こちらが雄山神社。30人程度ずつ登って御払いしてもらう。
    下山の安全を切に祈る。

 

 

    最後にお神酒をいただく。ほんの一口だけだから下山も多分大丈夫っしょ、と。
    使い終わった盃は次々と次の人に渡していくのだが、
    子供のモノほしそうな眼差しに負けそうになって盃を渡しそうになるが、大人に渡す。

 

 

    そして待ちに待った昼食タイム。肉巻きおにぎりなんてとっくに消化している。
    朝コンビニでかったおにぎりと雄山名物?のカップラーメンをいただく。500円!
    やはりニッシン最強。国も高さも関係ない。
  お湯の沸点が低くても気持ちは100℃だ。

 

 

 

12:45 最終目標の大汝山を目指して雄山を後にする。
    ちょっと急がないと帰りの最終16時バスに間に合わないかも。
    人が豆粒のように見えるがここからは峰の側面を縦走する。
    こちらも雄山アタックほどではないが、岩でごつごつした道をゆく。
    もちろん足を踏み外せば奈落の底だ。この装備で雨の日は絶対行きたくない。

 

 

 

    そしてついに大汝山が目と鼻の先に見えてきた。
    この高度になると快晴でもさすがに岩肌は冷たい。
    途中でビールを飲んでいるオジサンを目撃。ノンアルじゃないけど大丈夫か?

 

 

 

13:15 大汝山到達。3015m。俺の最長不倒。
    これぞ正真正銘の"Top of the TATEYAMA & TOYAMA"
    感無量で言葉も出ない。

 

 

    なんとこちらの裏側からはあの黒部ダムが見渡せるのだ。(湖の左端)
    心の中で、地上の星が流れる。
    風の中のすばる〜 砂の中の銀河〜
    みんな何処へいった〜 見送られることもなく〜
    高すぎてちょっとフラッとするが、やはり絶景かな。

 

 

13:30 余韻もほどほどにこれから室堂を目指して下山開始。
     のんびりしている暇はない。

 

 

13:50 雄山到着。一休み。
    こちらの飲料価格情報・・・ペットボトル500ml:500円!!!
  (一の越だと300円、室堂だと250円だ)
    高度が上がるほど付加価値が高くなる。なんたる錬金術。

 

 

14:00 一の越目指して下山開始。ガスってきて下界もよく見えなくなってきた。
    この時間帯になると上りの人は少ないので道を譲る必要もあまりない。
    ブレーキいっぱい握りしめて〜ゆっくりゆっくり下ってく〜
    アキレス腱とかやばいくらいに痛い。ランニングシューズはありえない。
    下山は特に滑りやすい。危険すぎ。ブレーキなんて利かない。

 

 

14:45 一の越到着。この超軽装備ではそろそろ限界か。
    トイレ休憩。ちなみに一の越・雄山にトイレはあるが有料で100円。

 

 

14:50 室堂目指して出発。
    ここからは不安定に動く岩もないので、気楽に大股で下っていく。
    ただ一つ難関がこの雪道。ランニングシューズだと滑りすぎてまともに歩けない。
    横向きになって冷たすぎる雪にしがみつきながら少しずつ滑っていく。

 

 

15:30 室堂到着。怪我もなく(満身創痍だが・・・)無事帰ってきた。
    足取りもいつの間にか軽やかだ。
    お土産屋を散策して小休憩。

 

 

16:00 バス出発。これが最終バスというからあまりゆっくりとはできない。
    じっくり満喫したいときは室堂のホテル等に泊まることをオススメする。
    テントを張ってキャンプをしている様子も山頂から見えたのでそれもよいだろう。

 

 

18:30 富山駅到着。俺、お疲れ様。日帰りの強硬登山も幕が下りた。
    次は残りの三霊山である富士山と白山を制覇したい。そこで修行が終わる。
    そして長文に付き合っていただいた皆さんに感謝したい。
 
 
心と体は燃え尽きて灰になる。
 
 
顔と腕も燃え尽きて赤になる。
(数日間日焼けの激痛に苦しむことになる…)
 
 
蘇ったら富士山と白山でお会いしよう!
 
 
執筆者:シエル


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